「二百十日(にひゃくとおか)」とは雑節(ざっせつ)のひとつで、立春から数えて210日目の日を指します。立春は2月4日か5日なので9月1日頃が二百十日となります。
9日1日頃は台風の襲来が多い時期とされていることと、1923年(大正12年)の9月1日に“関東大震災”が発生したことから1960年(昭和35年)には「防災の日」にも制定されました。
台風の襲来が多く、防災の日にも制定されているこの二百十日が「農家の厄日」と言われているのはなぜなのでしょうか?
今回は「農家の三大厄日」と「防災の日」についてお話していきます。
二百十日、八朔、二百二十日が農家の三大厄日の理由は?
農家の三大厄日とされているのは「二百十日(にひゃくとおか)」「八朔(はっさく)」「二百二十日(にひゃくはつか)」です。二百十日は9月1日、二百二十日は9月11日、八朔は旧暦の8月1日のことで、
この時期は稲が開花したり農作物の収穫が始まる大切な時期なのです。
しかし日本では昔から台風の襲来が多い時期でもあることから、農家にとって油断のならない厄日として戒められてきました。
台風が襲来すると、何カ月もかけて丹精込めて育ててきた作物がたった1晩でダメになってしまうことも多く、農家にとって危険な時期ということで三大厄日と言われてきました。
現在のように台風の予測ができなかった時代には、人々はこうして厄日を作ることで台風を警戒をしていたのですね。
昔からこの農家の厄日には、風を鎮める祭りを行って収穫の無事を祈る風祭(かざまつり)が行われており、現在でもこの時期になると全国各地で風祭が行われています。
9月1日(二百十日)は防災の日、今一度防災グッズの点検を!!
9月1日は1960年(昭和35年)に防災の日に制定されました。昔から台風の襲来が多い時期とされ警戒されてきたことと、1923年(大正12年)の9月1日に関東大震災が発生し多くの犠牲者が出たこと、また制定前年の1959年には死者・行方不明者およそ5100人、負傷者およそ39000人の被害をもたらした伊勢湾台風が襲来したことなどから、今一度防災の意識を確認しあう意味合いを込めて制定されました。
「防災の日」にはあらためて防災グッズの準備、点検を行うようにしましょう。
災害時は救援物資が届くまで少なくとも3日かかると言われています。
最低3日分、できれば1週間分の水や食料を備蓄しておくことが望ましいので、1年に1度賞味期限のチェックをするようにしましょう。
いざというときに賞味期限切れにならないように注意してくださいね。
また懐中電灯やラジオ、予備の電池などを準備している方も多いと思いますが、それらがきちんと使える状態であるかどうかも確認しておきましょう。
その他には、避難場所や連絡の取り方などを家族で話し合い、きちんと共有しておくことも大切ですね。
まとめ
昔から台風が多かった日本では、稲の開花と台風の襲来が重なる時期を農家の厄日として警戒してきたのですね。現在でも台風などの自然災害が起こると野菜などの収穫に影響が出て値段が高騰し、私たち消費者も他人ごとではありません。また自然災害によって命に関わる被害が起こることもあり、私たちは防災についてきちんと考えておかなければいけません。
日本は台風の他にも地震や大雨などの自然災害が多いので、年間を通して防災の意識を持っている方も多いと思います。
1年に1度、あらためて防災グッズの点検や見直しをしたり、家族で防災について話し合い意識を高めておくことがいざというときに役立つかもしれません。
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